玉村豊男ライフアートミュージアム

毎日の暮らしに潤いを与える“ライフアート”
毎日の暮らしそのものをアートとして表現する

玉村豊男ライフアートミュージアムは元箱根「芦ノ湖テラス」内にあります。
エッセイスト、ワイナリーオーナーなど多彩に活躍する玉村豊男の絵画を展示販売しています。ブドウや摘みたての果実、野の花、パリに暮らす人々を描く作品は、観る人をやさしくいやしてくれます。
ミュージアムの名称 “ライフアート”について玉村は、
「“ライフアート”は私の造語です。私が好んで植物など生命あるものを描くこと、風景でもその土地に生きる人びとの暮らしの情景を描くことにもよるのですが、同時に、私の絵が家の中にさりげなく飾られて毎日の暮らしに少しでも潤いを与え、また私自身も自分の暮らしそのものをアートとして表現できたら、と思い、新しい美術館にこんな言葉を冠することにしました。訪れる人びとが、ご自分の暮らしを美しく営むきっかけとなれたらうれしく思います」と話しています。
詳しくはインタビューをご覧ください。
開館時間
平日 10:30~17:00
土・日・祝 9:00~17:00
休館日
第2、第4火曜日(8月は無休、2月に施設休業あり)
入館料
無料
住所・電話番号
〒250-0522 神奈川県箱根町元箱根61
TEL 0460-83-1071

PROFILE

玉村豊男プロフィール
エッセイスト・画家・農園主・ワイナリーオーナー

1945年10月8日 東京都杉並区に、画家玉村方久斗の末子として生まれる。
都立西高を経て、1971年東京大学仏文科を卒業。在学中にパリ大学言語学研究所に2年間留学。
通訳、翻訳業をへて、文筆業へ。

1977年に『パリ 旅の雑学ノート』、1980年に『料理の四面体』を刊行してエッセイトストとしての地歩を築く。旅と都市、料理、食文化、田舎暮らし、ライフスタイル論など幅広い分野で執筆を続ける。
1983年より8年間、軽井沢町で生活。その後、病を機に高校以来中断していた絵画制作を87年より再開し、1989年長野県上田市の「原画廊」で初個展。1994年以後は毎年数回の個展および各地での巡回展を開催。
2007年には箱根芦ノ湖畔に「玉村豊男ライフアートミュージアム」開館。
「玉村豊男ライフアートミュージアム」(芦ノ湖テラス内)
1991年より長野県小県郡東部町(現・長野県東御市)在住。東御市ではワイン用ブドウ、ハーブ、西洋野菜を栽培する農園ヴィラデストを経営。2003年10月に酒造免許を取得し「ヴィラデストワイナリー」を開設。3ヘクタールにおよぶブドウ畑で育てたブドウからワイン「ヴィラデスト ヴィニュロンズリザーブ」の醸造を始める。2004年4月にはカフェ、ショップ、ガーデンなどを併設した「ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー」を開き、ワインとともに農園でとれた野菜、ハーブをメインにした食事を提供している。2005年フランス共和国農事功労章受章。2014年日本ワイン農業研究所を設立し、アドカンヴィーニュ(ワイナリー)を拠点とする千曲川ワインアカデミーを開講。
ヴェレゾン2015
現在出版されている著書に、『絵を描く日常』『玉村豊男 パリ1968-2010』『隠居志願』『ヴィラデストの厨房から』『旅の流儀』『千曲川ワインバレー 一新しい農業への視点』『今日よりよい明日はない』『食卓は学校である』『田舎暮らしができる人できない人』『パリ・旅の雑学ノート』『料理の四面体』『男子厨房学入門』など。作品集に『FLOWERS Ⅱ』『PRELUDE』などがある。

ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリーHPへ

GALLERY

作品展示
ギャラリーでは玉村豊男の作品を常時展示。
お気に入りの作品は、その場でお求めいただけます。
〈作品例〉
「ブドウの時間 リザーブ」 版画(アーカイバル) 額装サイズ 65.5×123.0cm
「収穫されたタマネギ」 版画(アーカイバル) 額装サイズ 57.8×68.0cm
「万両」 版画(アーカイバル) 額装サイズ 53.0×59.5cm
「白と紫のテッセン」 版画(アーカイバル) 額装サイズ 55.0×67.0cm
「カフェ・ラ・バレット」 版画(アーカイバル) 額装サイズ 53.0×69.5cm
※版画(アーカイバル):デジタル複製版画

SHOP

ショップ
ショップでは、玉村豊男デザインの食器やポストカードなどのオリジナルグッズ、作品集、書籍など豊富にそろえています。また、富士山をテーマにしたスタイリッシュなアイテムも販売しています。

INTERVIEW

玉村豊男インタビュー
ライフアートミュージアムについて語る
Q.「ライフアートミュージアム」のコンセプトは?
「ライフアート」というのは、僕が昔から時々、使っていた言葉なのです。造語になりますが、英語だと「Living Art」「Art Of Living」という感じになると思います。
僕の場合、絵を描くことも僕の暮らしの一部であるし、描くものが命のある植物だとか、風景では日常生活のシーンを切り取ったような絵を描きますので、生活という意味の「ライフ」と、生命の「ライフ」と、日常の中で絵を描くという「ライフスタイル」というものがあり、僕自身の暮しや人生という意味も含みます。
また、それと同時に僕は絵を定期的に発表するようになって最初から版画をつくり、原画と同時に展示・販売してきました。もちろん、ここは美術館ですから、美術館に来ていただいてアートを楽しんでいただくことも素敵な体験です。しかし、その一方で自分の家や部屋など、毎日の暮らしの場所に、小さな作品、絵ハガキでもいいですから、飾っていただけたらと思います。普段、見過ごしていたものがちょっとしたきっかけで新しく見えたり、落ち込んでいるときに急に元気になったり…。そういうことってあるじゃないですか。僕はそれをアートの力だと思っています。暮らしの中にアートを持ち込んでほしい、という意味も込めて、「ライフアート」という名前を付けました。
総合的にはこれが僕の「ライフアート」の考え方であり、それを味わっていただく方へのスタイルのお願いでもあります。
僕の版画を若い女性がローンを組んで買ってくださっています。日本の絵画市場は特殊な状況が続いてきましたが、最近では本当に好きな人が小さな絵を手に入れて家の中に飾るということが根づいてきたのではないかと思います。そうしたスタイルが僕は望ましいと思っていますし、そうした意味でもアートにいろいろな人が接していただきたいと考えています。よく、「絵やアートはよくわからない」という方がいらっしゃいますが、僕の絵は誰にでもわかるような絵ですし、小学生も使うような鉛筆と水彩で身近なものを描いています。親しみやすいという意味でも、家の中に飾っていただく際に抵抗がないと思います。
Q.今後の抱負は?
ここは場所柄、人が集まるところです。美術館の立地というのはいろいろありますが、ここは遊覧船の発着場所であり、箱根神社の参道であり、たくさんの人が集散するところです。いろいろな人がここに集まったり、ここを拠点にして何かを得られる場所にしたいと思っています。
今回、自分の絵をこの空間に並べてみましたが、実際に見てみないとわからないこともあります。今後、この空間に合った絵を描きたいと思っています。また、ここで何らかのイベントを開催してみなさんとお話したり、あるいは小学生や中学生に見てもらったり、写生大会をしてもいいと思います。
人の集まる場所であり、絵を媒介として、いろいろな活動ができ、そして生活や人生に影響していくような場所にすることができたら、一番うれしく思います。

美術館といっても堅苦しいところではないし、私がこうした人間ですから、ごく気楽にみんなで楽しむことができ、出入りできるような「新しい遊び場」ができたと思っていただけたらうれしいです。
ページの上へ